『ゼロから作るDeep Learning』のp.148,式(5.13)の導出
『ゼロから作るDeep Learning』のp.148の式(5.13)の導出について,本文に「実際に書き下せば確かめられるよ~」とあったので試しにやってみたところ若干ややこしかったのでメモとしてここにまとめておくことにしました.
導出
連鎖律より次式が成り立ちます.
式中のはの成分なのでほっといてもよさそうですが,はどうにかしないといけません.
を成分表記すると であり,この両辺をで微分して整理すると次のようになります.
ここで,なる記号が飛び出しましたが,これは『クロネッカーのデルタ』と呼ばれるもので次のように定義されます.
は p = i かつ q = j のときのみ 1 となり他の場合は 0 となりますが,クロネッカーのデルタを用いればこのことを次式のように場合分けをせずにすっきりと書くことができます.
以上より,
が成り立ちますが,これは
を意味するので,これにて前半の式は導出完了です.
後半の式についても同様に,
より,
となって,これは
を意味するので,後半の式も導出できました.